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ブーストはAppleがちゃんと規制しないのが悪いだけなの? 映画業界からも学んでみようぜ #AppStore定点観測 7/8

      2015/12/19

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ブーストはAppleがちゃんと規制しないのが悪いだけなの? 映画業界からも学んでみようぜ #AppStore定点観測 7/8

日経ビジネスオンライン様のインタビューで、夏野剛さんがブーストについて、どちらとも言えない微妙な立ち位置であるかのような微妙なお話しをされていて微妙に吹きました。

「問われるのはアップルの哲学」元ドコモ夏野氏に聞くランキング操作問題:日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/230078/070600003/?P=1

なんかとりあえず、Appleがちゃんと規制してないから「必要悪」なんだぜ〜とか、プラットフォーマーの責任じゃんそれ〜みたいなご意見が主体であるようです。

 
いきなりですが、時は1990年6月に戻ります。
制作費50億円も掛けた超大作映画がついに完成しました。バブル景気に沸いているこの年だからこそ出来た、ずっと未来の2014年の失敗ジブリ映画に並ばれるまでは、日本映画史上ダントツのナンバーワン制作費の映画です。

これを販促するためには、ランキングでもダントツのナンバーワンでなくてはいけません。どうしたらいいでしょうか?未来からやって来た私たちならわかるぞ!そう、やっぱりブーストするしかないでしょう!

1990年公開の角川映画「天と地と」では、異常なまでのタダ券のバラ撒きが新聞各紙で取り上げられ、大きな問題となりました。まさに映画業界のブーストですね。

「バブル景気の頃に企業から出資を受けて、企業の団体動員に支えられた前売り券映画と呼ばれる映画が数多く作られたが、30社以上の出資を受けた本作は、大映の『敦煌』と並んで前売り券映画の代表作と言われる。しかし、400万枚もの前売り券が企業にバラまかれた結果、配給収入で50億円を突破して数字の上では大ヒットでありながら、前売り券が金券ショップで叩き売られて劇場は閑散としていたという。」

天と地と – Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E3%81%A8%E5%9C%B0%E3%81%A8

「バブル期には、『敦煌』(1988年)や『天と地と』(1990年)とブロックバスターが送り出され、記録的には大量の動員をした。しかし、その実態としては前売り券を自社や出資者が買い上げ、それを無料で配りまくっていたにしか過ぎない。そしてこのバブル崩壊とともにこの前売り券興行も終わり、1993年に映画館数は史上最低となり、1996年の総入場者数は当時の日本の人口を下回る1億1958万人と、史上最低を記録する。」

「映画製作委員会」の現状と未来(松谷創一郎) – 個人 – Yahoo!ニュース
http://bylines.news.yahoo.co.jp/soichiromatsutani/20140310-00033410/

最近でも、CDよろしくオマケ付き映画券でブーストしてトップを取ったアニメ映画が話題になっています。

「ときに作り手や出演者を大いに鼓舞する映画ランキング。現在、その頂点に3週連続で輝くのが『ラブライブ!The School Idol Movie』だ。最大のヒット要因は、作品を気に入った熱心なファンがリピーターとなり、劇場に足を運んでいるからだが、特典付き前売り券や週替わりの入場者特典などが人気を後押ししているのも事実。劇場用アニメでは珍しくない手法だが、同作の場合、過度なアイドル商法と受け取る人もおり、賛否が分かれている。」

【シネマ羅針盤】映画界にもアイドル商法? 悪いことではないけれど… | cinemacafe.net (最新ニュース、コラムのニュース)
http://s.cinemacafe.net/article/2015/07/04/32418.html

このような問題が起きたとき、「プラットフォーマーが規制しないのが悪い」みたいに、どっかのアップ業界と同じというわけには行きません。

こちらは2001年の文献ですが、このように述べられています。

「○興行データ(入場者数、興行収入)について
製作・配給サイドは「興行側の自主申告であるため数字にごまかしがある、 ないしはごまかしが起きる可能性がある」としているが、興行は「古い意識が残る一部の館において興行データの操作が行われている可能性は否定しないが、基本的に興行データは正確である」としている。
以上のように、製作・配給・興行の関係者間の認識のずれが相互の不信感を生み出す原因となっているように見える。」

経済産業省 映画産業に関する商慣行改善調査研究報告書
http://www.meti.go.jp/policy/media_contents/downloadfiles/0716cinema.pdf

興行収入や興行ランキングが不正な操作をされているのではないかなど、報道があったり、映画ファンの間で話題になったりするたびに、政府や業界団体が主導して、公正に、より健全化されるように変化してきたのだと思います。

大きな変化として、1990年代と2000年代では、興行収入そのものの算出方法が変わり、より実際の観客動員数に近い数字となるよう改められました。

 
映画業界や音楽業界が、そのコンテンツやプラットフォームを守り、幅広く、そして長く利用者に楽しんでもらうために、制作者、流通会社、広告会社、それらを扱うメディアなど、すべての関係者が共通の認識を持って、問題に取り組んできました。
だからこそ、80年、110年続く文化として親しまれ愛されてきたのです。

スマホアプリ業界なんてまだ10年も経ってませんね。それなのに儲かるからと言って、一部の不正を行う制作者や、一部のリテラシー低い広告会社がハイエナのごとくやって来て、利用者だまして、誰もいない荒れ地と化すまで、やりたい放題に草を刈ってしまって良いのでしょうか?

だから今こそ、業界関係者、そしてユーザーさんが一丸となって、ブーストの仕組みを知り、問題点を認識して、声を上げていくべきだと思います。

 
しかし不思議なことがひとつ。今までブースト問題について、取り上げていただいたメディアさんって、アプリ業界外ばかりではないですか?
やまもといちろう様しかり、ねとらぼ様日経ビジネスオンライン様TechCrunchJapan様

アプリ関連のメディアで記事にしているのはゲームキャストくらいなもので。
我らアプリ界をこれからもずっと盛り上げてくれるはずの、アプリ業界のメディアさんはブーストについて、どうして何も語らないのでしょうか?

もし知ってる方いればリプでもください。
ではでは。

 

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