アップトーキョー

トーキョーを加速(ブースト)するアプリを紹介

それでも僕らは生きて行く、不正操作のないランキングで任天堂を迎えたい #AppStore定点観測 7/13

      2015/12/19

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任天堂から度々、発表会のライブ中継で姿を見せて、驚きの新作やスマートフォンアプリへの参入などを自ら、私たちへ語りかけてくれた代表取締役の岩田聡社長が逝去されました。

iPhoneを片手に、任天堂のゲームアプリを紹介してくれる時代が目前まで迫っていたのに、残念でしかたありません。

任天堂のスマートフォンアプリ参入は、アプリ市場の再活性化の起爆剤になると、なにより期待しています。
任天堂のゲームがApp Storeに登場するやいなや、各種ゲーム・アプリメディアが諸手を振って取り挙げ、FacebookやTwitterでも口コミ大爆発、他のブースト勢を蹴散らしてランキング上位を席巻する時が近づいていると確信しています。

 
同じ社長と言えど、ブーストに頼ってランキングを挙げたのにも関わらず、そんなことは当たり前のように、メディアでランキングについて語っている記事を見かけました。

「配信直後からミュージックカテゴリでダウンロードランキングの1位をキープ。29日には総合ランキング(無料)でも、ゲームやメッセンジャーなどの人気アプリを抑え、1位となった。」

「今まで見たことないようなスピードでダウンロードされています。音楽カテゴリーでは、いきなり1位になりました。」

定額制音楽配信「AWA」の衝撃、舞台裏をトップが語る:日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20150529/281799/

配信直後、5月28日に“今まで見たことないようなスピードでダウンロードされた”原因は、同日17時の各種「おこづかいアプリ」のスクリーンショットを見れば明らかです。

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推定1ダウンロード100円で、広告会社へダウンロード水増しを依頼。「おこづかいアプリ」のユーザーに「AWA」をダウンロードする報償として、50円相当の換金可能なポイントをばら撒いて、まさに見たこともないようなスピードでダウンロードを促進しました。

結果、同日20時更新のApp Storeで見事、音楽カテゴリーのランキング1位となりました。
AWA_Music_-_音楽聴き放題(アワミュージック)_-_iOS_Store_ランク履歴___App_Annie
ランキング出典 : App Annie( https://www.appannie.com/apps/ios/app/980578855/rank-history/#vtype=hour&countries=JP&start=2015-05-27&end=2015-05-30&device=iphone&view=rank&lm=3 )

その日の時系列ランキングのグラフを見れば、この急激なランキングは上昇は、ブーストによるものであることが分かりますね。

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しかしながら、強豪が多い総合ランキングでは11位にしかならず、狙い通りのインパクトには届かなかったようです。
そこで翌日、5月29日に打った手が今は亡き「AppBankブースト」でした。

5月29日の17時にAppBankの「モンスト攻略」アプリから一斉に「モンスターストライク」というソーシャルゲームのアイテムである“オーブ”プレゼントキャンペーンが開始されました。

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こちらの広告代理店は、「AWA」を提供しているサイバーエージェントの子会社が実施しているとの噂。

「モンスターストライク」というソーシャルゲームは3,000万人以上が利用しているという、まさにモンスターな大人気ゲームです。そのゲーム内の仮想通貨“オーブ”を、アプリ内課金で購入するには1個120円必要です。
それを「モンスト攻略」アプリでは、「AWA」をダウンロードするだけで、1個もらえるというモンストユーザー大歓喜のサービスでした。

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これにより同日19時のランキング更新で見事、
「29日には総合ランキング(無料)でも、ゲームやメッセンジャーなどの人気アプリを抑え、1位となった。」
を達成することとなりました。

AWA_Music_-_音楽聴き放題(アワミュージック)_-_iOS_Store_ランク履歴___App_Annie 2

こちらも、その日の時系列ランキンググラフで急上昇していますね。

これら2日間に渡るブーストで、ランキングを不正に操作して、後日、社長自らランキングトップになったことをインタビューで語るという、ちょっと他の業界ではありえないことが起きています。

「普通の広告施策じゃないか?悪いことと思えない」という方もいらっしゃると思います。

いいえ、App Storeの規約にハッキリと「ランキングを不正に操作する目的で、他社のアプリのダウンロードを促進する行為を禁止」と書いてあります。

3.10
Developers who attempt to manipulate or cheat the user reviews or chart ranking in the App Store with fake or paid reviews, or any other inappropriate methods will be removed from the iOS Developer Program

App Store Review Guidelines
https://developer.apple.com/app-store/review/guidelines/#metadata

App Storeでアプリを配信する業社は、この規約に合意の上、アプリを配信しています。それを知りながら規約違反を犯しているのです。

また、後日、Appleは規約に基づいて「モンスト攻略」アプリを削除しました。この顛末はこちらをご覧ください。

AppBank、リワード広告「今後はやらない」――「モンスト攻略」から「オーブプレゼント」が消えた理由 – ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/spv/1506/15/news089.html

このように規約違反を犯し、不正にランキング操作を行ったあげく、メディアへのインタビューで社長自ら「1位を取った」などと公表する行為は、やはり問題ではないでしょうか?

それらを、やまもといちろうさんはこのように表現しています。

「いわゆる欺瞞的取引の最たるものである「自社ゲーム内でのリワードで、自社の新タイトルなど新しいゲームアプリのダウンロードを促す」ようなマーケティングもいずれ禁止されていくことになります。」
「あくまで守られるべきはルールではなくて、利用者、消費者の利益のはずですからね。」

Appleが己の正義と魂を燃やしweb広告業界の新しいルールを提唱している件で(山本一郎) – 個人 – Yahoo!ニュース
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20150614-00046662/

“欺瞞的取引”。難しい言葉ですが、ユーザーを欺いてまでも行う、不正なランキング操作を目的とした広告会社との取引も、これに相当するのではないでしょうか。

そんなブーストの主役である「おこづかいアプリ」は規約違反の制裁として、Appleによって徐々に数を減らされている模様です。また「おこづかいアプリ」にて報償を与える仕組みを提供している広告会社のSDKや、ポイントを貯めて換金できる仕組みのアプリ自体が、App Storeの審査をリジェクトされているとの情報も入っています。

もちろん3年以上に渡り審査をすり抜け、放置されてきた「おこづかいアプリ」は、1,000アプリを超えるほど、大きな勢力となって暗躍し続けています。
これらは削除されたあとも、一部を除いては既存ユーザーでサービスを続行して、今日もブースト案件を提供している状況です。

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アプリランキングのサムネイルをご覧ください。赤枠で囲まれたアプリは、明らかに「おこづかいアプリ」でブーストを実施していた不正なアプリです。中小企業のアプリだけではなく、上場している大手企業のアプリに至るまで、ランキング上位へ表示されるために規約違反を犯し、金でランキングを操作しているのが分かるでしょう。

何も知らずにApp Storeを訪れて、ランキングを見たとき、人気のあるアプリだと誤認させて、だまされてしまうのは、アプリを利用してくれるユーザーさんたちです。

規約違反を犯して、金で不正にランキング操作をして、楽しんでくれてるユーザーさんをだます。それが1年間365日、毎日続いています。

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