アップトーキョー

トーキョーを加速(ブースト)するアプリを紹介

リワード広告やらないと宣言した勇敢なアプリ提供会社さんたち #AppStore定点観測 11/9

      2015/12/19

(サムネ出典 : はがねオーケストラ公式YouTube)

6月15日

10月のマザーズ上場で、今年一番、アプリ業界の中で注目されたと言って良い一流成長企業のAppBankさんが、他のどこよりも早くリワード広告の提供を「やらない」とねとらぼの取材で明らかにしました。

この宣言以降、毎週新作を配信するとされていた『マックスむらいゲーム』シリーズでも、ブーストを取りやめ、それまでブーストを併用して上位を賑わしていましたが、現在までマックスむらい自身がYouTubeでいくら宣伝しようとも、総合ランキング150位以内に入ることは極めて稀となりました。

iPhone黎明期からアプリ紹介メディアとしてトップランナーを走ってきたAppBankが、どこよりも早くリワード広告からの完全撤退を果たしたことは大いに評価できます。業界へのインパクトも大きく「リワード広告で不正なランキング操作を行うことはよくないこと」とアプリ業界外での認知度を上げました。この功績は、アプリ業界の歴史に刻まれ語り継がれることでしょう。

 

7月29日

GMOペパボは、この日行われた「第2四半期 決算説明会」の中で、主力事業であるハンドメイドグッズ販売アプリ『minne』の説明の中で、「リワード広告からいち早く脱却し、アドネットワークやリスティング広告をさらに強化」と説明しました。また、同社の佐藤健太郎代表も8月5日、Twitterで「リワード広告から撤退した」とコメントしました。

GMOペパボの親会社であるGMOは「SmaAD」という国内1位2位を争う巨大なリワード広告ネットワークを持っています。
媒体資料の中ではっきりと「費用対効果に優れており、特にアプリマーケット内でのランキング上げに有効です」と書いていました。

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そんな親会社に背いてブースト勢から脱却を果たした『minne』は、Twitter/Facebook/YouTube広告、動画リワード広告、クリックリワード広告、ネイティブ広告、テレビCMなど、アプリプロモーションの出来る限りの最善を尽くして総合ランキングの常連となっています。
「その広告を見て本当に興味を持った消費者が能動的にアプリをインストールして認知度が高まる」という広告本来の、言わば当たり前の目的に立ち返り〝金銭を渡してダウンロードしてもらう〟というありえないプロモーション手法から距離を置いたことは、大変素晴らしい決断でした。

 

11月7日

10月からスマホゲームへ参入し、年内までに2本配信開始予定のPC向けMMORPGの老舗ゲーム会社ハンビットユビキタスエンターテイメントさんが、ファミ通Appのインタビューで「事前登録やリワード広告」についてPC時代の広告からの経験として使わない方針であることをお話されていました。
ファミ通Appで紹介されるソーシャルゲームのほとんどがリワード広告を使用しているアプリという中で「やらない」と言うことは、本当に勇敢なことだと思います。アプリ業界人必読のインタビュー記事です。

「リワードはランキング系のことですね。ランキング操作やレビュー操作も常態化してきていますが、我々はこれについても否定的な見解です。お金を支払うことで順位を獲得できてしまう……言い方が悪いと操作できている事で、ランキングそのものが価値を失ってしまいますから。」

「現にランキングを操作したり、リワードにお金を費やそうとすると開発費の半分がそれ用のお金に回っちゃうこともありますし。例えば開発費5,000万円でプロジェクト進めた場合、2,500万円はリワードやレビュー偽装の費用に回そうって……「予算がいきなり半分になっちゃった」って開発者サイドからすれば驚きのひと言ですよ」

「(PCゲームでも横行していたリワードについて)良くないと理解していても、ランキングや評価レビューを固められてしまうと自社タイトルの生死に関わってしまう。結局、間違ってると考えている企業も露出する為に買わざるを得なくなっていたわけです。そんな悪循環の時期もありましたね。結果としてランキング、ひいては業界そのものの信頼が失われ、痛い目を見たわけですが」

「ランキングの信用を失うことは企業や業界の信用を失うことと同義ですから、その後に待つのは衰退だったわけです。」

先行するPCゲームの世界で長年の実績があるからこそ、第三者的に経験者の立場からリワードが当たり前になっているスマホアプリ界の極めて真っ当で意義のある宣言でした。
スマホゲーム界の新たなるスタンダードとして、今後の活躍に期待しつつ応援していきたいと思います。

 
ことスマホのソーシャルゲーム業界においては、制作費やリリース時の施策の中にブーストにどれくらい費用を投入して、ブーストでどれくらいのダウンロード数を稼ぐかという事案が既に織り込み済みとなっていると聞きます。
〝App StoreやGoogle Playで配信するゲーム〟なのに〝App StoreやGoogle Playの規約違反をする〟ことが前提となっているのです。

上記のインタビュー記事内でも語られていましたが、ランキングの不正操作は、その市場の信用を失墜させ、業界の衰退を促します。事実、App Store上位ランキングのダウンロード数は確実に減ってきています。

ニュース記事のタイトルで「リワード広告やらない」と宣言された3つの事例を紹介しましたが、これまで10社さんくらいから「アップトーキョーを見てブーストしないことを決断しましたよ〜」というような、メールやメッセージをくださった企業様などもおられました。とても励みになります、ありがとうございます。

不正行為が常態化して、「やらない」と言うことがニュースやインタビュー記事のタイトルになるという何だかとても矛盾した市場が形成されてしまっています。
リワード広告がない本来の姿こそ健全なランキングです。ブーストして赤枠のついたアプリたちは、ランキングを見にきたユーザーを騙しているのです。

まだブーストで消耗しているの?

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