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「無料アプリのインストールで懸賞に応募」は懸賞法に引っかかるのか? #AppStore定点観測 3/11

   

懸賞ブーストに勝てないリワード広告勢ですが今夜も活況です。

が、しかしながらユーチューバーのヒカル(Hikaru)さん事案のゲームアプリが総合ランキング1位、2位を独占するという、1年前のはじめしゃちょーか!と言いたくなるような爆発力に驚きます。

ただなんか昨日のニンテンドースイッチプレゼントのためにアプリダウンロードを促したりする行為が、今までのユーチューバーの「これ面白いからやってみたろ!どうやみんな俺について来い!You are my friends!」というようなみんなのお兄さん的な健全な感じから、なんか商魂逞しい感じに変化して行っている気がします。ユーチューバーも減退期待った無しと言ったところでしょうか。

さてそのプレゼント。懸賞法(景品表示法の過大景品による不健全な競争を防止する規定)には、商品の購入や取引に付随する行為を伴う懸賞を「クローズド懸賞」と言って、賞品額の上限規制があります。

景品規制の概要 – 消費者庁
http://www.caa.go.jp/representation/keihyo/keihin/keihingaiyo.html

「缶コーヒー1個買って1000人にハワイ旅行プレゼント!」みたいなことをやると、他の缶コーヒーがまったく売れなくなったり、ライバル社がハワイ旅行からアメリカ横断ウルトラ旅行で対抗したら次は地球一周旅行が懸賞になったり、はては宇宙旅行になったりと、競争が激化して本来の缶コーヒーまったく無関係な争いとなってしまいます。なので、「100円の商品でプレゼントできるのは、2000円までよ」という風に法で定められているのです。

昨日ご紹介した「おいザコ」のプロモーションで、「アプリをインストール→ステージ11までクリア→ユーチューバーをチャンネル登録→YouTubeのコメント欄に記入して応募」した人の中から、10名にニンテンドースイッチ(3万円相当)がプレゼントされる懸賞はどうなのでしょうか?

↓(追記 : お、企業法務の方の問題なしのリプが)

商品の購入こそありませんが、取引の付随性が認められるではないか?そもそも無料アプリのインストールは、オープン懸賞に当たるのか、クローズド懸賞に当たるのか意見が分かれそうです。

2013年の記事でも議論されており、4年経った今でもウェブとかアプリとかよく分かっていない日本国のオンラインサービス周りの法整備の遅れが散見されますね。

アプリのダウンロード数がストアでのランキングにも大きく影響をする
(中略)
たとえば、無料アプリをダウンロードしてもらうインセンティブとして、そのアプリ内でしか応募できない懸賞企画を実施する場合、果たしてそれは景品表示法上の規制のかからないオープン懸賞になるのか、それとも規制対象のクローズド懸賞となるのかという問題について考えてみます

仮に、アプリをウェブサイト(ホームページ)よりもクローズドな「自己の店舗」として捉え、懸賞企画によってアプリへの「入店」を促しているとも考えると、取引付随性が認められる可能性もゼロとは言えない

消費者庁のホームページでは、オンラインショップの無料会員登録や、メールマガジンの購読者に懸賞を行う場合、賞品額上限の緩い「オープン懸賞」扱いとの見解もありました。

懸賞サイトが商取引サイト上にあったり、商取引サイトを見なければ懸賞サイトを見ることができないようなウェブサイトの構造であったとしても、消費者は当該ウェブサイト内のウェブページや各事業者のウェブページ間を自由に移動できることから、懸賞に応募しようとする者が商品・サービスを購入することに直ちにつながるものではありません、したがって、懸賞応募の条件として、商取引のための無料の会員登録をすることを求めたとしても、商品・サービスの購入を条件としていなければ一般懸賞には該当しません。

http://www.caa.go.jp/representation/keihyo/qa/keihinqa.html#q35

メールマガジンの購読について、商品又は役務を購入したり、店舗に来店せずに申し込むことが可能であり、また、無料であることから、取引に付随するものではないと認められます。したがって、御質問の企画には景品規制は適用されず、いわゆるオープン懸賞として実施することができます。

http://www.caa.go.jp/representation/keihyo/qa/keihinqa.html#q53

ただこれは、ネットショップの会員登録やメールマガジンの読者登録をしてもらうことで、“いずれは”その店の商品の購買をしてもらうための前段階のものだからこそ、直接の取り引きにはならないからセーフというものだと思います。ソシャゲの無料インストールやチュートリアルクリアもそれをするのは誰もが無料でできて、さらにそれを契機として有料ガチャを後になってしてくれるかも。という感じで「無料でできること」と「ソシャゲの本来の目的である有料ガチャで収益を得る」ということに強い依存関係がないからセーフとみなされるのではないでしょうか。

一方無料アプリのインストールは、それそのものが、「ランキング上位へ表示させるため」とか「アプリを遊んでもらうことで広告収入を得るため」という手段や目的となります。これは、懸賞の規制のかかる「取引の付随性」に引っかかるのではないでしょうか。


↑過去にはリワード広告のリワードが1000万円当たるおこづかいアプリがありましたけどね……。

ま、なんか何年たってもグレーなまま突き進むインターネッツですからね。さすがに景品表示法で「YouTubeのチャンネル登録はオープン懸賞扱いとなる」とか「ステージ10までならオープン懸賞だがステージ11以降はクローズド懸賞とする」みたいな記載はできないですから、新しいビジネスモデルが出てきたら都度、その事例その事例で消費者庁で対策されるということになるでしょう。

そういや昨年末は「モンストやるなよ」と言いながらモンストやったユーザーに1000万円が当たったり、フィンランド旅行が当たったりしてましたね。

残念ながら私は全員プレゼントのオーブ10個だけでしたが、今年末は1000万円当たるように今から祈りを捧げて行きたいと思います。