【冬ですね】リワード広告大手のエイトクロップス社が元旦に消滅してた #AppStore定点観測 2/3

エイトクロップスさんというと、リワード広告の胴元サービス「アドクロップス」で急成長を遂げたファンコミュニケーションズ傘下のスマートフォン向けCPI広告を専門に扱う企業様でした。
「邪魔な広告は嫌いです」と煽情的な見出しで始まる法人サイトですが、邪魔じゃなかったら何やってもええんかという感想が残りますが、結局のところそんな事業しかしてなかった様子。
(主力商品「アドクロップス」の過去のメディアシート。「ブースト ー リワード広告によりアプリストアランキングを上げ、そこからの自然流入を狙う」とちょっと信じられない記載。コラじゃないですよ、念のため)
エイトクロップス社は、11年8月にファンコミュニケーションズの100%子会社として設立。「アプリインストール広告ならアドクロップスと言われるようになってきました」と自称するほど、リワード広告で急激に成長を遂げます。
スマートフォンのCPI広告(CPI:cost per installの略称、アプリインストール型広告)配信に関連するビジネスモデル特許について、特許庁より特許成立を認めるとの審査結果を受理しました。
URLスキームを巡回チェックするだけの素晴らしい独自システムで12年11月に「アプリインストール型広告」で特許を取得。
「弊社がリリースした後に、同様の仕組みでのトラッキングを開始してることを確認しており、それらのサービスとは現在連絡を取っており連携して頂く方向で進めています」
http://techwave.jp/archives/51771151.html
他社のリワード広告サービスでは、インストールの成果通知を行うためブラウザキックする効果測定SDKを導入せざる負えなくなり、見事に出し抜いたかに見えました。
はっきり言ってこうした情報は筒抜けだった。
iOS9ではこれに制限がかかった。iOS8まではユーザーがどんなアプリをインストールしているかという情報がこの手法でいくらでも抜き放題だったので、そうした情報を収集していた会社も少なくないだろう。制限は妥当だと思う。
そんなのも束の間、iOS9でホワイトリスト方式に変更されたため無用の長物と化してしまいました。
14年12月には、業務拡大で「手狭になったため」とオフィスを渋谷から渋谷へ移転。キラキラを遥かに凌駕する斬新な社内風景に、渋谷界隈のIT企業は涎を垂れ流しました。
今見ても涎どころか全身から糞尿を大放出しそうな悶絶物の社屋ですね。ブースト大放出でイケイケ感満載でブイブイ言わせていた様子が伝わってまいります。
そんなのも束の間、「アドクロも売り上げ半減してるらしいよ」との噂も囁かれはじめた16年9月、2年持たずにオフィスを引き払い親会社の中へ移転します。
吸収合併の目的は、グループの経営と組織運営の効率化を図るため。合併はファンコミュニケーションズを存続会社とする吸収合併となるため、エイトクロップスは解散することになる。
その1か月後には取締役会で吸収合併が決定。2017年1月1日、エイトクロップスは消滅会社となり解散しました。
2011年から2016年の5年あまりを栄枯盛衰まっしぐらに加速(ブースト)した会社でありました。